2014年6月2日月曜日

バイク買取業者の影は盗難の警告

先日、バイク盗難の防止用製品を手がけるメーカーの知り合いから連絡をもらいました。「多摩など東京西部方面で、バイク盗難事件が起こっている」とのこと。相談件数の多さから、多摩地区まで話を聞きに行ったそうです。

「夜になると極端に人通りが少なくなるから、窃盗グループからすれば格好の作業場。これは狙われるよなぁ、という環境だった」

何年も前からメーカーとしてバイク盗難防止のための製品づくりや活動に従事してこられた方で、今も茨城県警などと共同で四輪・二輪の防犯活動を展開されています。そんな経験豊富な御仁が、パっと見て分かるほど“盗られやすい”環境と言われると、縁遠い場所とはいえ背筋に寒いものが走るよう。

特に気になったのが、「バイク買取業者の姿」だと言います。

「ご不要になったオートバイなどございましたら……」というくだりで住宅街をまわる軽トラックの存在を思い出される方も多いかと思います。あれはいわゆる一般的な買取業者ですが、その昔、「ああやってバイクの有無を確認しているんだ」なんてバイク盗難に関する都市伝説のような噂が広まったこともありました。なもんで、一時期は拡声器でその文句が聞こえると、「このエリアが狙われている!?」なんて警戒心を働かせたものです。ええ、未だ都市伝説の域を出ておりませんが。

バイクオーナーの方に特にご注意いただきたいのは、“バイク買取の告知ビラ”です。ある日、家に帰ると自分のバイクのハンドル部分に「あなたのオートバイ、高く買い取ります!」という10センチ四方ぐらいのビラが輪ゴムで括り付けられてあって、不愉快な思いをした……という経験、お持ちのオーナーさんは多いかと思います。

あれこそ“バイク盗難チェック”の証です。

基本的にあんなビラを括り付けられて、気分を害さないわけがありません。当然ながらオーナーはそのビラを引っぺがすわけですが、窃盗グループは"括り付けてから取り除かれるまでの期間”または“取り除かれないままのバイク”をチェックしているのです。

取り除かれないままなら、オーナーがそのバイクに対して関心度が低いことを示しているわけで、多少の物音や普段と違うことが発生しても、動いてくることはありません。逆に取り除かれる期間が短いということは、オーナーが頻繁に様子を見に来ることの証拠なので、狙いをつけたとしても優先順位は下がるでしょう。

冒頭の御仁が多摩地区でリサーチをしたところ、このテのビラがいくつも見受けられたと言います。すなわち、現在バイク窃盗グループの動きは東京都内、主に西方面で動き出していると見て良いでしょう。また、狙われているのは最近多発しているハーレーダビッドソン等に限らず、国産旧車などもターゲットになっている模様。東京西部という言い方をしていますが、東京都全域そして神奈川県含め、おそらく窃盗グループの活動範囲だと思われるので、このエリアにお住まいの方はご注意ください。

いずれにしても、このビラが自身の愛車に付いていた際は、警戒値を最大限にまで上げていただきたいです。仮に何も起こらなかったとしても、“自分のバイクが無事な日々を送ること”が重要なのであって、警戒心はどれだけ高めたとしても損をすることはありません。

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