![]() |
発表された電動ハーレーダビッドソン『LiveWire』 |
電気自動車は現在すでに実用化され、日常にも溶け込んできていますが、電動バイクはいわゆる原付クラスでは登場しているものの、こうした大型バイクではほとんどがコンセプトバイクどまりで、まだ実用化に至っていません。ただ、世界的には電動バイクに対する関心度は大変高く、イギリスのマン島で開催されている世界最古のモーターサイクルレース『マン島TTレース』では電動バイクのクラス「Zero Emission」なるものがあり、今年は日本のレーシングチームのEVレーサー「MUGEN 神電参」が見事優勝を飾っています。電動バイクの実用性は決して遠い未来の話ではないのです。
![]() |
LiveWire |
![]() |
LiveWire |
世界の進化の速さを痛感した次第です。
昔のハーレーダビッドソンなら、「水冷エンジン? 電動バイク? ウチには関係ないね。そんなものは他メーカーにでもまかせておけばいいさ」といった強気の姿勢で、自身のアイデンティティである空冷Vツインエンジンのモデル開発に勤しんでいたことでしょう。しかし、昨年発表された空冷機能搭載の「ツインクールド ツインカムエンジン」の発表や、水冷ストリートモデル「ストリート500 & ストリート750」の登場など、その歴史に変化が生まれていたのは事実。特にこうしたプロジェクトは、7〜8年ぐらい前から動き出しているものですので、この電動バイク計画構想は少なくとも10年ほど前から生まれていたのでしょう。
![]() | |
(左)ツインクールド ツインカムエンジン (右)日本導入予定のストリート750 |
![]() |
ビンテージハーレーダビッドソン |
懐古主義か、さらなる進化か。
カンパニーは後者を選び、迷わず突き進んでいる姿勢を打ち出しました。市場においてどんな反応があるかはまだ分かりませんが、少なくとも世界的企業として未来を構築する責務があり、この計画を進めることで、まだ見ぬ“未来のハーレーダビッドソン”の姿を模索していくことでしょう。
![]() |
米ハーレーダビッドソン社でのイベントにて |
今回のハーレーダビッドソンの試みは将来的な電動ハーレーの市販をにらんだ計画で、まずは2014年末にかけてアメリカ国内の30ヶ所を超えるディーラーに持ち運び、一般ユーザーに実際に試乗してもらってその声を受け、開発陣にフィードバックしていくという流れだそうです。おそらく今年11月のイタリア・ミラノで開催される世界最大のモーターサイクルショー『EICMA(エイクマ)』にも登場することでしょう。現時点では日本に上陸する予定は未定。この試験車、来ることがあったとしても来年以降じゃないでしょうか。
また、この電動ハーレーは、映画『アベンジャーズ2 エイジ・オブ・ウルトロン』の劇中にてブラックウィドーが実際に乗っているというリーク情報が流れています。アメリカでは2015年5月1日公開予定だそうで、スクリーンで観る電動ハーレーはまた迫力のあるものになるでしょう。これも楽しみのひとつですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿